前回はトレッドゴムの役割や原材料について少し詳しく書きました。
今回はさらに詳しくゴム配合(トレッドコンパウンド)についてです。
基本的な配合は以下です、細かい薬品等は省略しています。
天然ゴム 24.4%
合成ゴム 24.4%
シリカ 39.4%
カーボンブラック 1.9%
酸化亜鉛 0.8%
ステアリン酸 0.8%
老化防止剤 0.8%
加工助剤 1.1%
シランカップリング剤 3.9%
硫黄 0.8%
加硫促進剤 1.1%
オイル 0.8%
以前はカーボンブラックの配合量がもっと多かったんですが、時代ともにシリカに変わっていきました、他は大きく変わっていないことが多いですね。
シリカの配合量が多くなるにつれてシランカップリング剤も増えています、
この理由については後述します。
基本的に硫黄で架橋しているので大昔からやっていることは同じです、1839年にグッドイヤーが発見したおかげで今のゴムがあることは有名です、その他にも1900年代初頭に加硫促進剤としてアニリンの発見、でもアニリンは毒性があるので他の薬品に代わっています、あとは同じころにカーボンブラックによるゴムの補強が発見されたことです。
カーボンブラックはタイヤをはじめとしたゴム製品が黒い要因でもありました、いまでも黒いゴムはいいゴムだぞなんて言う人がいるのはあながち間違いではないけれども、最近はわざと黒くしているといっても過言ではないのです。
それは配合を見たら一目瞭然。
シリカの配合量がめちゃくちゃ多いです、カーボンブラックの代替ですね、
カーボンブラックは耐摩耗性と紫外線の吸収効果があまりにもよかったため長年使われてきましたが、転がり抵抗とウェットグリップ性能の両方を向上させることはできませんでした、そこでシリカの登場です。
相反する性能を上げることが出来るシリカはあっという間にカーボンブラックに取って代わられたのです。
ただ性能がいいと思ったらそうはいかず、実はシリカはゴムと相性が悪いのです、それをシランカップリング剤や合成ゴムの配合を調整することにより実現化しているのです、シリカの配合量が増えると比例してシランカップリング剤の配合量も増えている要因です。
いったいどうやって相性が悪いものを混ぜ込んでいるのか?そのからくりは合成ゴム側では変性ポリマーと言われるポリマー自体に改変を行い特定の用途に適した特性に変えていることと、シランカップリング剤の進化です、ブタジエンポリマー構造を有することにより合成ゴム系と相性が良くなり、相溶性や密着性、疎水性が高いので耐水性能も向上しているといったところです。
次回は、中心部ゴムについて
コメントを残す